世界でいちばんきれいな星

「会いにきました…灯さんに」
夢叶って自分の美容室を開業した美容師の灯は、予約リストにある「天見景介」の名前に心踊らせていた。見習いの頃に何度かシャンプーを担当した忘れられない小さなお客さん。華奢でいつも俯いていて、でも長い前髪から覗く瞳が綺麗な男の子。それが景介だった。
数年ぶりの再会を喜ぶ灯に対し、大学生になった景介は以前とは違う、熱を孕んだ瞳で見つめてきて──?